新型ミライ

 トヨタ自動車は今春、運転者監視のもとでステアリングから手を放し、高速道路などを自動走行する機能を燃料電池車(FCV)「MIRAI(ミライ)」とレクサス「LS」に相次ぎ追加設定する。「ハンズオフ」と呼ばれる手放し可能な運転支援技術をトヨタが実用化するのは初めて。トヨタの量産車初となるLiDAR(ライダー)を搭載し、将来的にはソフトウエアの無線更新技術(OTA)による性能向上も視野に入れる。

 トヨタが追加設定するのは「アドバンスド・ドライブ」装着車。自動車専用道で車線・車間維持や分岐、車線変更、追い越しを自動で行う。運転者の前方注視が必要で、追い越しも運転者の承認を必要とし、米自動車技術会(SAE)で「レベル2(部分運転自動化)」技術に相当する。

 ミライのハンズオフ車は4月12日に発売する計画で、今月1日から受注を始めた。LSでも近く設定車を発売する。両車とも法人や、自動運転技術への関心が高い個人の顧客へまず売り込む考えだ。

 ミライの車両価格(消費税込み、以下同じ)は860万円と、既存車の最上位グレード(Z エグゼクティブパッケージ、805万円)より55万円高い。主に自車の周囲を検知するライダーを前後左右4カ所に搭載するためだ。

 ステレオカメラ画像の高度な処理技術で価格差を35万円に抑えたスバルの例もあるが、トヨタはOTAなどを活用した性能向上もにらんでおり、ライダーを装備した上で価格差を55万円に抑えたとも言える。

 ライダー非装備ながら3D高精度地図とセンサーなどでハンズオフを実現した日産自動車「スカイライン」も旧モデルと比べると約50万円高い。レベル2から「レベル3(条件付き運転自動化)」への移行期である現在、自動車各社の運転支援技術に対する姿勢が車両価格に反映されつつある。