住友化学は、自動車用バンパーなどに使われるポリプロピレン(PP)コンパウンドの新たな生産工場をポーランドに新設すると発表した。生産能力は年間約3万トン。投資額は数億円規模で、2022年春に商業運転開始を予定している。
子会社の住化ポリマーコンパウンドヨーロッパの完全子会社として「住化ポリマーコンパウンドポーランド(SPCP)」を設立する。SPCPの新設により欧州(住友化学ヨーロッパグループ、トルコ含む)での生産能力は年間14万トンに拡大する。全世界では年産約30万トンに増える。
ポーランドやドイツ東部、チェコには多くの自動車・家電メーカーが生産拠点を構えている。欧州市場では環境規制の強化による電動車の普及もあり、今後もPPコンパウンドは堅調な需要伸長が見込まれると判断しSPCPの新設を決めた。
新拠点では、リサイクルも推進する。欧州連合(EU)のサーキュラー・エコノミー(循環経済)施策によりリサイクル品へのニーズが高まっており、リサイクルPPを60~100%含有するガラス短繊維強化PPコンパウンドを生産する。