愛知県やトヨタ自動車、トヨタ紡織、アイサンテクノロジー、NTTドコモなどが12日、愛・地球博記念公園(愛知県長久手市)でトヨタ紡織の自動運転コンセプト車両「MOOX(ムークス)」と移動体験のコンセプト車両「SQUAL(スクォール)」を活用した実証実験を開始した=写真。同実験は愛知県が手がける事業で、自動運転技術を地域社会に実装することを想定して県と企業との共同体で進めている。実証実験は19日まで実施する予定で、13、14日にはムークスの一般向けの試乗・展示なども行う。

 同日、報道陣に実証実験を公開し、同公園内の大芝生広場約700㍍の走行経路でムークスを自動運行した。車両の位置情報に合わせて車窓にAR(拡張現実)映像を表示し、映像に合わせた振動や香り、音によって〝五感〟を刺激することで自動運転ならではの車室空間体験の提案を実証する。また、非接触での乗員の状態モニタリングや深紫外線を用いた自動除菌システムを搭載した。長時間の自動運転車の安全な監視を支援するためにNTTドコモの商用5G(第5世代移動通信システム)に接続した4K伝送システムを用い、遠隔監視員の表情から眠気を推定し、音楽や振動で居眠りを防ぐ「眠気抑制シートシステム」をトヨタ紡織が提供した 同実験では、トヨタのスクォールを初披露した。スクォールは調光式3面ディスプレーによるバーチャルツアーコンテンツの体験ができる。スクォール内の仮想カフェでドリンクを注文し、物品配送用小型車両「配送パレット」が運ぶ体験も同時に行われた。実験を視察した愛知県の大村秀章知事は「大変楽しい体験ができた。実用化に向けて新年度からは名古屋市街地の幹線道路での初実験に向けても検討も進めている」と話した。