ティル・シェア社長

 フォルクスワーゲングループジャパン(VGJ、ティル・シェア社長、愛知県豊橋市)は、年内に全面改良した主力小型車「ゴルフ」をはじめ、「ティグアン」など4車種を大幅改良して発売する。1年間で5車種にのぼる新型車を日本に投入するのは「過去最大規模」(シェア社長)という。これまで独フォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正問題による影響やコロナ禍で、商品計画の見直しや販売の伸び悩みなど苦戦を強いられてきた。VWブランド最量販車種を含む新型車攻勢で成長軌道への回帰につなげたい考えだ。

 8代目となる新型ゴルフは年央にも正式に発表する予定。エンジンは排気量1・0㍑と1・5㍑の2種類を用意し、VW初の48㌾マイルドハイブリッドシステムを採用する。独ではディーゼルエンジンモデルも販売しているが、日本での投入に関しては未定だ。運転支援システムには、ドライバーが運転中に意識を失った際、安全に車両を停止させる緊急時停車支援システムをVW車として初めて採用する。

 また、今年前半にはSUV「ティグアン」とセダン「パサート」を、年内にステーションワゴン「ゴルフヴァリアント」とセダン「アルテオン」をそれぞれ大幅改良して発売する。各車種ともに「全面改良に近い商品改良」(同社)という。

 9日に行ったオンラインによる年頭会見でシェア社長が発表した。コロナ禍で市場見通しが不透明なことから、年間の新車販売計画台数は明らかにしなかったが、新型車攻勢と販売好調なSUVの「Tクロス」と「Tロック」の商品ラインアップでプラス成長を目指す。

 2022年には電気自動車(EV)「ID.」の導入を予定している。導入するモデルは検討中だが「着実に準備を進めている」(シェア社長)と述べ、電動化戦略も加速していく方針だ。