トヨタ自動車は1日、高級ブランド「レクサス」の2020年世界販売が前年比6.1%減の71万8715台だったと発表した。上期(1~6月)では2桁減だったが、下期(7~12月)では前年同期実績を上回る水準まで回復した。地域別では中国が同11.5%増の22万4920台と過去最高を更新し、世界販売をけん引した。21年には新たなブランドビジョンを打ち出し、第一弾モデルを年内に投入する方針だ。
「ES」や「RX」の販売好調に加え、昨秋に大幅改良した「IS」や「LS」が、年後半の販売回復に貢献した。地域別では日本が同21.4%減の4万9059台と大きく落ち込み、主力の北米は同8.6%減の29万6779台、欧州は同18.8%減の7万814台となった。全体が落ち込む中で中国が台数を伸ばしたことで、世界販売に占める中国の比率は3割を超えた。
レクサスインターナショナルの佐藤恒治プレジデントは、21年の方針として「多様化するお客さまのライフスタイルをより豊かにすることを目指し、新たな一歩を踏み出す」とコメントし、今春にレクサスの将来像を示すブランドビジョンとコンセプトカーを発表する方針を示した。また、同ビジョンに沿った次世代レクサスの第一弾モデルを年内にも投入すると発表した。