日本自動車工業会(自工会、豊田章男会長)がまとめた2020年の四輪車輸出台数は、前年比22・4%減の374万832台となり、6年ぶりにマイナスに転じた。新型コロナウイルスの世界的なまん延による自動車の需要減が響いた。地域ごとで回復度合いには濃淡があり、最大仕向け地の米国が同19・8%減、欧州も3割超落ち込んだ一方で、いち早く回復軌道に乗った中国は同12・6%増でプラス成長となった。また、下げ幅が小さかった大洋州(同5・3%減)の地域では、商品改良などによりトヨタ自動車やマツダが健闘した。

 全地域合計の四輪車輸出台数が前年割れとなるのは、14年以来となる。車種別のうち、乗用車が同22・1%減の340万7999台と6年ぶりの前年実績割れ。新型コロナの感染拡大の影響が、世界の自動車販売に大きな打撃を与えた。乗用車メーカー8社が28日に発表した20年の世界販売台数は同15・9%減の2348万5786台と大きく落ち込んだ。

 世界的な自動車需要の減少により、日本からの輸出の動きも鈍化。仕向け地域別では、北米が同20・2%減、欧州が同31・1%減と大きく落ち込んだ。アジアも同14・1%減と振るわなかった。

 一方、コロナ禍からの経済回復が鮮明な中国は同12・6%増の28万2012台となった。同国の新車市場は昨年4月からプラス転換し、現地に進出する日系自動車メーカーの業績をけん引してきた。トヨタは20年の輸出実績のうち、中国は同13・7%増となり、レクサスブランドが好調だった。

 仕向け地別のうち大洋州は、同5・3%減の36万2785台だった。20年実績でオセアニア向け輸出は、マツダが「CX―30」や「CX―3」が堅調に販売を伸ばし同9・9%増となった。トヨタも「ランドクルーザー」や「RAV4」の販売が好調で同3・3%増だった。

 自工会が29日に発表した20年12月の四輪車輸出台数は前年同月比7・2%減の37万651台と2カ月連続で前年実績を下回った。また、11月の国内自動車生産台数は同2・8%減の78万2237台だった。