踏切が原因の事故や渋滞の解消を図る(写真はイメージ)

 政府は29日、「踏切道改良促進法等の一部を改正する法律案」を閣議決定した。この中で防災や減災の対策強化を狙いに、「道の駅」などの自動車駐車場について防災拠点としての利用以外の利用を制限できる制度の新設が盛り込まれた。また改正法案は、事故や渋滞の原因となっている踏切道の改良を進めやすくするため、改良すべき踏切道の指定期間を撤廃して恒久化することも目指す。今通常国会に提出する見込み。赤羽一嘉国土交通相は同日開いた閣議後会見で「道路と鉄道の安全かつ円滑な交通の確保を図っていく」とし、早期成立に向けた意欲を示した。

 道路の防災機能の強化策として、赤羽国交相は「近年、頻発化、激甚化する自然災害などに対し、道の駅を防災拠点として活用しやすくする」考え。広域災害応急対策の拠点として国交大臣に指定された道の駅の駐車場は、道路管理者の判断で防災目的の利用に限ることができる。復旧や被災者支援に向けた基盤として役立てていくことで、いち早い道路機能の回復や住民の安全確保につなげる狙い。

 また、改良すべき踏切道の指定期間を従来の5年間の期限を撤廃する。「交通安全基本計画」などの国の計画と連動し、国交大臣が機動的に指定できるようにすることで、踏切改良の実効性を高めていく狙い。あわせて、市町村による指定の申し出も可能にする。改良の方法も拡充し、迂回路の整備や踏切前後の滞留スペースの確保も認める方針だ。

 国は今回の法律改正などを含め、2019年度で211件だった踏切事故件数を25年度末までに1割程度減らす考えだ。また、同年度末までに災害指定踏切道における災害時の長時間遮断の解消も目指す。踏切事故は2日に約1件のペースとかなりの割合で発生しているほか、「開かずの踏切」問題も一部で救急救命活動の支障になるなど深刻化している。国は対策の強化で、早期にこうした課題の解決に道筋をつける考えだ。