日本自動車大学校(NATS、矢部明理事長・学校長)は、1997年から東京オートサロンへ24年連続で出展し、これまでに220台以上のカスタムカーを製作してきた。会場で行われるコンテストでは最優秀賞を8度も受賞。学生たちが作り上げる作品は高い評価を受けている。
今年はリアルの開催が見送られたものの、NATSカスタマイズ科の23期生は思い思いに感性を生かした独創的な5台の作品を作り上げた。中でも目を引くのが現行型アルファードを日本未発売のレクサスLM300h仕様にカスタマイズした「LM800T」だ。後方にはLMと同じルックスのトレーラーがつながり、トレーラー内部を寛げるシアター風に仕上げた。
1969年式クラウンをローライダー仕様にカスタマイズした「玉趾珠冠」(ぎょくししゅかん)も異彩を放つ。ローライダーならではのカスタムペイントやハイドロシステムで存在感を発揮する。「コスモビジョン」は、現行型ロードスターがベース。伝説の名車「コスモスポーツ」をリデザインして現代に甦らせたコンセプトモデルだ。
昭和レトロとモダンを融合した「S35Z」も注目の1台。S30Zの面影と現代のスタイルを融合させながら、カスタマイズ科の学生ならではの感性で新しいフェアレディZを提案する。
5台の中で最もユニークな存在感を放つのが「トウ・メーター」だ。ディズニー映画「カーズ」に登場する「メーター」を、ジムニーをベースに再現した。コロナ禍で不安な時代に、ひょうきんでお調子者のレッカー車メーターが子どもたちに希望と勇気を与えてくれる。