日野自動車が27日に発表した2020年4~12月期の連結業績は、売上高が前年同期比21.8%減の1兆744億円、営業損益が9億円の赤字となった。通期見通しは、北米工場生産停止に関連する費用約140億円を特別損失に反映し、最終損益を120億円の赤字に下方修正した。
世界販売は同26.9%減となり回復傾向を示した。ただ、メイン市場のASEAN(東南アジア諸国連合)は回復が遅れており、主力のインドネシアは同64.6%減と「本格回復にはまだ時間がかかる」(佐藤真一取締役専務役員)とみる。米国は工場稼働停止の影響で同45.9%減となった。一方、タイは堅調で小型車がプラスとなった。
営業損益はコロナ影響による販売減によって赤字となったものの、固定費削減や為替が好転したことで第3四半期(10~12月)としては107億円の黒字を確保した。
中根健人取締役専務役員は稼働を停止している北米工場について「10月の再開を目指し、有力なパートナーを模索している」と述べた。