東京駅丸の内南口のはとバス乗り場。「全便運休」「閉鎖中」の告知が貼られ、営業所や売店、待合室の扉は固く閉じられている(12日午後)
東京駅八重洲口JR高速バス乗り場の様子。乗客の姿はほとんど見られない(同)

 首都圏などに2回目の緊急事態宣言が発令されたことを受け、タクシーやバスといった旅客自動車運送の各事業者は、休業や減便、運休といった対応を取っている。昨年のGoToトラベル事業の推進や今年に延期された東京五輪・パラリンピック開催を控え、需要も回復の兆しを見せていただけに、各事業者の落胆は大きく、今後のコロナ感染動向を注視している。

 都内のタクシーは、乗客数や売り上げ額などの実績が依然としてコロナ禍前の2019年の数字を下回っているが、昨年春の最初の緊急事態宣言時に比べ、年末にかけて徐々に需要が戻ってきていた。

 しかし、今回の宣言再発令を受けて、ハイタク業界では回復しかけた需要が昨年春の状況のように落ち込むのは避けられないと警戒している。

東京ハイヤー・タクシー協会(東タク協)は、今後の加盟各社の事業継続・雇用施策の参考にすることを目的とする経営委員会による情報提供を7日付で行った。同宣言に関係する東タク協の加盟社向け情報提供は、昨年春の同宣言時以来2回目。

 内容は前回提供時(昨年4月9日付)と同様で、乗務員の安全確保と雇用維持、適正な供給体制を守るためとして、加盟社に対し①乗務員ごとの出番を間引き休業する方法②1週間ごとの交替制により休業する方法③当該期間を前半と後半に分割し休業する方法―を挙げ、各社の状況に合わせて検討するよう促している。

 観光バスを運行する主な事業者を見ると、はとバス(東京都大田区)がGoToトラベル事業の停止期間が延長された2月7日まで、全コースを運休している。日の丸自動車興業(同文京区)も同日までの予定で、2階建てオープンバス「スカイバス」と水陸両用バス「スカイダック」の都内観光コースと横浜市内コースの全便運休を決めた。

 高速バスや空港連絡バス、深夜バスも、都内発着の便を中心に減便や運休を決めた事業者が目立つ。