フィアットクライスラーオートモビルズ(FCA)とグループPSAは4日、それぞれの臨時株主総会で、両社の経営統合が承認されたと発表した。1月16日付で経営統合が完了する見通し。世界第4位の自動車メーカーとなる「ステランティス」が正式に発足する。両社はそれぞれ臨時株主総会を開催し、圧倒的多数の賛成によって合併が承認されたとしている。すでに欧州委員会から合併の承認を得ており、詳細な手続きを経て16日にも経営統合が完了する予定。

 両社は2019年12月に経営統合することで合意し、統合会社の社名をステランティスに決めるなど、合併に向けた準備を進めてきた。両社の19年の販売台数を合計すると790万台超で、フォルクスワーゲン(VW)グループ、トヨタ自動車グループ、ルノー・日産自動車・三菱自動車グループに次ぐ、世界4位の自動車メーカーとなる。

 ステランティスはオペルやジープ、マセラティなど、合計14ブランドを持つ自動車メーカーグループとなる。CEO(最高経営責任者)にはPSAのカルロス・タバレスCEO、会長にFCAのジョン・エルカン会長が就任する。

 統合新会社は電気自動車(EV)などの電動車両を効率的に開発して、世界的に加速する脱炭素社会への対応を強化する方針だ。