アイシン精機が開発中のドライバモニタリングシステム

 ドライバーは運転に必要な情報の7割を視覚から得ると言われる。注目株はヘッド・アップ・ディスプレー(HUD)だ。視線移動が少ないうえ、前方の風景を重ねて表示することもできる。日本精機の佐藤浩一社長は「欧州市場で求められる高機能なモデルを開発する一方で、軽自動車やコンパクトカーなど高齢者が運転するような車に事故防止機能としてHUDを普及させることができるかが課題だ」と話す。単にHUDを搭載するだけでなく「小さな表示範囲の中にどのような有効なコンテンツを入れ込むかが重要になる。その点でHMI開発が必要になる」(同)という。

 メルセデス・ベンツは新型「Sクラス」に「デジタル・ライト」をオプション設定した。光源の屈折率をきめ細かく制御することで、自車前方の路面に警告アイコンを投影できる最新技術だ。将来的には周囲とのコミュニケーションも視野に入れている。