三井不動産は15日、マンション住民向けに複数の交通機関を利用できるサブスクリプションサービスの実証実験を開始すると発表した。同日から東京都内5棟の賃貸マンション住民を対象に、事前に支払った金額の範囲内でカーシェアやバス、タクシーを自由に利用できるようにする。住居と移動をセットで提供することで住民の利便性を高め、不動産価値の向上につなげる狙いだ。

 対象となるのは、中央区日本橋と江東区豊洲にある賃貸マンション。住民は事前に利用頻度に応じた月額プランを購入すると、支払った金額の2割増し分を利用できる。各マンションに設置したシェアカーやシェア自転車のほか、タクシーやバスもプラン内の金額であれば自由に利用できる。実証実験は来年3月末まで行う予定だ。

 予約システムはフィンランドのマースグローバル社の「ウィム」を使用する。利用者はスマートフォンの専用アプリで必要な移動手段を予約できる。