新型ノートで採用したCMF-Bはクリオなどに導入している

 日産自動車は、ルノーとのアライアンスの枠組みを活用した車両開発の効率化を加速している。24日に発表したコンパクトカーの新型「ノート」では、次世代小型車向けの共用プラットフォーム「CMF-B」を国内向けの車両に初採用するとともに、シートの骨格やエアコンなどでも設計や部品の共有化を推進した。開発費の低減や共同購買により生み出した原資は、先進安全装備の拡充やシリーズハイブリッドシステム「eパワー」の性能向上などに振り向けた。アライアンス技術の共用範囲の拡大により、競争力の強化を狙う。

 日産が新たに策定した事業構造改革プラン「ニッサンネクスト」では、コスト削減や開発などの効率化に向けて、アライアンスの持つ資産を有効活用する方針を掲げている。個社の得意な技術でパートナーを支えるという構想の下、プラットフォームの領域では、日産が中・大型車、ルノーは小・中型車向けの開発でリーダーを担う。

 新型ノートに採用したCMF-Bは、日産とルノーが共同開発したBセグメント向けのプラットフォーム。欧州向け「ジューク」を皮切りに、ルノーの新型「クリオ(日本名ルーテシア)」などでも導入されているが、今回、日産ブランドとして日本に初投入した。

 同プラットフォームは、2代目ノートなどに採用していた日産独自の「Vプラットフォーム」から、より高い安全性と上質な走りを目指した。ボディーの要所に超高張力鋼板(超ハイテン材)を取り入れボディー剛性を従来比30%アップしたほか、遮音構造を最適化して静粛性も高めた。

 プラットフォーム以外の主要部品でもルノーとの相乗効果(シナジー)を深めた。シートフレームの設計図面を共有化したほか、エアコンについても構成部品の共用などにより「ハードウエアの共有率は約50%のイメージ。設計の共有化による開発費低減の恩恵や共同購買によるボリューム効果が出ている」(渡邊明規雄第一製品開発部チーフビークルエンジニア)という。

 新型ノートでは、アライアンスの枠組みによる開発効率化やコスト低減で得た原資を先進技術の装備に充てた。電動パーキングブレーキ(EPB)を全車に搭載し、一度ブレーキを踏めば車両停止の状態を保持する「オートブレーキホールド機能」を採用。ドライバーの負担を軽減する。このほか、先進運転支援技術「プロパイロット」へのナビリンク機能の追加やeパワーへの知能化技術の導入など、商品力を大幅に強化してコンパクト市場で反転攻勢をかける。