(写真左から)木更津市の渡辺芳邦市長、キルシュ社長、千葉県の森田知事

 ポルシェジャパン(ミヒャエル・キルシュ社長、東京都港区)は24日、試乗コースを併設したブランド体験施設「ポルシェ・エクスペリエンスセンター(PEC)東京」を、2021年夏に千葉県木更津市に開設すると発表した。PECはポルシェが世界の主要都市に展開している施設で、日本は9拠点目となる。試乗や座学などを通じてポルシェ車の魅力を体感できるコンテンツを多数用意し、顧客満足(CS)のさらなる向上と新規顧客の獲得につなげていく。

 2.1キロメートルの周回コースは、独ニュルブルクリンクのカルーセルなど世界各地の有名コーナーを再現。これまでのPECは二次元トラック(平面的)だったが、PEC東京では地形を生かした三次元(立体構造)トラックとした。そのほか、ポルシェのスポーツカー性能を充分に引き出すオフロードなどさまざまなトラックコンテンツも備える。

 併設する建物では、専属インストラクターによるポルシェ車の運転理論や技術などを学べる講義を行う。ラウンジや本格的なレーシングシミュレーターも設置し、外部の企業も研修などで利用できるミーティングルームを設けた。

 24日に都内で開いた記者発表会で、キルシュ社長は「PEC東京は大きな投資だが、地域との結びつきも重要だ」と述べ、千葉県、木更津市と自然環境保護や災害支援活動で連携することも発表した。千葉県の森田健作知事は「千葉県を選んでいただき感謝している」などと謝意を示した。

 専用試乗コースを備えたブランド体験施設を持つ輸入車ブランドとしては、ビー・エム・ダブリュー(BMWジャパン、クリスチャン・ヴィードマン社長、東京都千代田区)も、東京・お台場に「BMWグループ東京ベイ」を構える。