三菱ふそうトラック・バスは19日、小型トラック「キャンター」を大幅改良し11月から販売を開始すると発表した。キャブデザインを10年ぶりに一新したほか、左折時の巻き込み事故を防止する安全機能などを追加した。また、全車に車載通信機を搭載し車両を遠隔管理するコネクテッドサービスを導入した。

 フロントフェイスは大型バス「エアロクイーン」などで採用した新デザイン「ふそうブラックベルト」を導入した。LEDヘッドランプを標準装備し、デザインも他モデルと統一性を持たせた。

 安全装備では、左折時の巻き込み事故の危険性をドライバーに警告する「アクティブ・サイドガード・アシスト」を、国内の小型トラックで初採用した。車体左側に設置したレーダーがドライバーの死角をモニタリングし、左操舵時やウインカー操作時に対象物を検知した場合、警告音とランプでドライバーに知らせる。

 ポケットなどにアクセスキーを入れた状態でドアの開錠・施錠やエンジンの始動をスイッチ操作で行うことができる「イージーアクセスシステム」も全車標準装備とした。

 大型トラックで先行していたコネクテッド機能も新たに追加した。ハートムット・シック社長は19日に神奈川県川崎市の本社で開いた発表会で「コネクティビティで顧客のビジネスをサポートする商品を届けたい」と述べた。

 価格は517万4400円(消費税込み)。