トヨタ「ミライ」

 トヨタ自動車や三井住友フィナンシャルグループなど9社は14日、水素社会の実現を推進する「水素バリューチェーン推進協議会」の立ち上げ準備を進めていると発表した。業界を横断した企業が集まり、水素分野における連携やサプライチェーン構築を目指す。団体では立ち上げ時の9社に加え、企業や自治体、団体などの参加を募り、水素関連の事業化と渉外、調査などの機能を準備していく。12月初旬の設立を目指す。

 トヨタと三井住友フィナンシャルグループ、岩谷産業の3社が事務局となる。新団体では、水素社会構築の課題として①水素需要創出②スケールアップ・技術革新によるコスト低減③事業者に対する資金供給―の3点を挙げる。既存団体や事業者と協力し、課題解決に向けた具体的な取り組みを検討していく。

 水素と酸素の化学反応で発電しモーターで走る燃料電池車(FCV)の量産車をトヨタが世界に先駆けて投入するなど、日本は水素技術に強みを持つ。世界的に環境規制が厳しくなる中で日本が水素技術でリードし続け、水素利用を今後拡大させていくために横断的に連携していく。