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 エアバッグの品質問題で経営破綻したタカタの事業を引き継いだジョイソン・セイフティ・システムズ・ジャパン(JSSJ、岩満久好社長、東京都品川区)が、保安基準に適合しない恐れがあるシートベルトを出荷していたことが14日、明らかになった。同社の検査において、強度や品質が同基準に満たない製品のデータを改ざんして自動車メーカーに供給していたとみられる。国土交通省でも事態を把握しており、今後、JSSJ側の社内調査の報告を受けて適切に対処していく方針だ。同社製のシートベルトはグローバルでトップクラスのシェアを有する。不正や不具合が確認されれば、世界規模でのリコールに至る可能性が高い。

 性能や品質のデータが書き換えられた製品が出荷された恐れがあるのは、JSSJの滋賀県彦根市の工場で生産したシートベルトの一部。国交省では同社に記録が残るものについて調査を指示しており、「規模や対象期間がどのくらいになるかは現段階では不明」という。また、「国交省や自動車メーカーにはユーザーなどから現時点で、事故や不具合の報告はない」としている。

 同社がシートベルトを供給している自動車メーカーは世界市場でも数多く、今後の展開次第では影響が広がる可能性が高い。このため、国交省では自動車メーカーに対して「リコールの検討を進めるよう要請した」としており、迅速な改善措置の実現でユーザーへの影響を最小限に抑えていきたい考えだ。

 JSSJは「20年間にわたる期間で入手可能な関連データを収集し、検証している。調査は現在も進行中であり、原因を究明するとともに適切な対応策を実施していく。現時点で対象製品の不具合は確認されていない」としている。

 エアバッグの品質問題で経営破綻したタカタは、米キー・セイフティ・システムズ(現JSS)が買収。JSSJはその日本法人となっており、タカタから受け継いだシートベルトやチャイルドシートなどの事業を展開している。