ディー・エヌ・エー(DeNA)とDeNA SOMPOモビリティ(DSM、中島宏社長、東京都渋谷区)は、企業が業務利用する電気自動車(EV)を近隣住民とシェアする実証実験を東京都内でスタートしたと発表した。レンタカー登録の車両を活用してカーシェアリングサービス「エニカ」を通じて無人で運用する。

 DSMが社用車として東京電力パワーグリッドに貸し出す車両を活用する。近隣住民には、レンタカー登録の「エニカ・オフィシャル・シェアカー」として提供し、1時間単位の短時間利用が可能。東京電力パワーグリッドが業務利用しない休日(土日、祝日)に、東京都江東区にある同社の敷地内で運用することで、企業の車両維持費削減効果を検証する。料金は1時間500円~と通常よりも割安にした。

 DeNAは9月下旬、企業が利用するEVから得られたデータをクラウド上で管理、解析しすることで適正な車両導入を提案する「企業向けEVソリューション」の提供を目指すと発表。東京電力パワーグリッドにDSM所有のEVを提供し、バッテリー残量や航続距離、充電状況などを可視化するシステムの提供を開始した。今回の実証実験もこうした取り組みの一環で、エニカを活用することで、企業がEVを導入しやすい環境に出来ることを検証する。