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HKSらしさを追求した仕様のJB64

 チューニングパーツの製造・販売を手掛けるエッチ・ケー・エス(HKS)が、ジムニー向け商品のラインアップを本格化している。スポーツカー向けパフォーマンスパーツを中心にファンを確立してきた同社にとって、軽オフロードへの展開は手探りの挑戦が続くが、近藤剛生営業部販売促進課エキスパートは、「純正のセッティングをベースに、街乗りでも楽しめる仕様にしたい」とコンセプトを定め、独自性のあるパーツを続々と投入している。

パワーエディターはジムニーの走りを向上させる

 2018年7月に全面改良したJB64/74ジムニーのパーツ第1弾として、同年11月にJB64向けに発売した「パワーエディター」を発売した。ECUを交換することなく取り付けられるカプラー接続型で、DIYでの取り付けも容易な構造とした。純正バルブの調整範囲内でブーストアップでき、あらゆる速度域でトルク向上を見込めることから「純正状態との違いを実感しやすい」商品となっている。ブーストアップデータは制御用PCソフトを通じて任意に設定できるなど、ユーザーの乗り方や好みに合わせた多様なチューニングを提案している。

サイド出しマフラーの「リーガマックスプレミアム」はカスタマイズ感あふれる存在感

 マフラーも定番商品だ。音量規制との兼ね合いの中で純正と差別化し、かつ心地よい排気音を実現できるのは、長年に渡り排気系のノウハウを培ってきたHKSならでは。「リーガルマフラー」「スーパーターボマフラー」をラインアップしたほか、今年4月には横出し型の「リーガマックスプレミアム」を発売。後方出しのマフラーがほとんどとなる中、唯一無二のデザインで人気を博している。開発に当たっては試行錯誤を繰り返し、後方出しと同様のパイプ長を確保するとともに、エンドピースの角度にもこだわっている。サイレンサーには、HKSロゴ入りのヒートインシュレーターを装備し、細かな箇所のデザインにもこだわりが詰められている。

安定感と快適性が重視されたサスペンションキット

 また、安定感と快適性を重視したインチアップとインチダウンそれぞれのサスペンションキットを用意している。減衰力調整機能は30段と、ほかのHKS製品と同一にしており、ユーザーの好みに応じたセッティングが可能だ。ジムニーらしいスタイリングを実現させながらも、これまでHKSが培ってきたノウハウが詰まった商品となっている。

エンジンルームで際立つレーシングサクション

 さらにキノコの異名をもつスーパーパワーフローがJB64専用の「レーシングサクション」として発売されている。エンジンルームの熱気を極力吸わないよう、前向きに設置された赤の本体は、カスタマイズ感を高めている。ブローバイからのオイル吐出が多いエンジンのため、レベルゲージ付の「オイルキャッチタンク」が標準で装備されている。

近藤剛生エキスパート

 近藤氏は、「ジムニーは息の長いクルマ。ユーザーからの声も取り入れながら、商品ラインナップを増やしていきたい」と国内はもとより、海外からのニーズにも幅広く応え、カスタマイズの魅力を発信していく。