〝絵〟を路上に描ける「デジタルライト」
側面衝突時に車高を上げて強度の高いドアシルで衝撃を受け止める機能も

 独メルセデス・ベンツは2日に世界初公開した新型フラッグシップセダン「Sクラス」に最新の安全技術を搭載した。自動運転「レベル3」を実現するシステム「ドライブパイロット」に加え、世界で初めて後席用エアバッグを採用。予防安全と衝突安全の両面から安全性を高度化する。

 レベル3の自動運転システムは2021年半ばにオプションで搭載する。標準車のセンサーシステムは前後方広角用レーダー4基、前方長距離用レーダー1基、ステレオカメラ1台、周辺検知用カメラ4台、長音波センサー12個で構成するが、レベル3ではLiDAR(レーザースキャナー)と後方監視用のカメラを追加する。3次元地図(HDマップ)や精度の高い位置測定技術も活用し、レベル3や自動バレーパーキングを実現する。センサーシステムに加えて、駆動用モーターなども冗長設計し、機能安全を確保する。

 運転支援の一環で130万個のマイクロミラーによって配光を制御する「デジタルライト」も搭載する。行き先の標識や工事情報を運転手に伝える一方、検知した歩行者にスポット照射し、危険性を伝えることもできる。

 一方、衝突安全も高度化する。前面衝突用としては世界初となる後席エアバッグは、前席の背もたれに収納されており、衝突に合わせて翼状に膨張する。また、側面衝突の脅威をレーダーが検知した際にコンマ数秒以内に最大80㍉㍍車高を上げる機能も採用。強度の高いドアシルの位置を上昇させることにより、ドア構造の負担を軽減し、乗員への被害を軽減する。