HMJのホンダドリーム店舗網は、大型販売店や地場販社、独立店舗などにより構築されている
YSPの直営店は1店舗のみだが、全国に広く展開している
スズキワールドは全国13拠点で展開する
オークネット・モーターサイクルと協業することで中古車事業の強化に乗り出したKMJ

 二輪車メーカーで中古車を活用する動きが始まっている。カワサキモータースジャパン(KMJ、寺西猛社長、兵庫県明石市)が7月17日に認定中古車制度を開始したことでカワサキ、ホンダ、スズキ、ヤマハ発動機の国内二輪車4ブランドで認定中古車が出そろった。メーカーならではの高品質・信頼性と購入後の手厚いサポート体制を備える認定中古車制度を展開することで、新規ユーザーの獲得につなげたい考えだ。二輪車のレンタルサービスやサブスクリプションサービスなど「利用」に焦点を当てた施策も積極的に進めており、若者層のユーザー開拓や二輪車市場の活性化につなげていく。

 KMJは、7月17日に全国のカワサキブランド専門店「カワサキプラザ」で認定中古車の取り扱いを開始した。「カワサキプラザ認定中古車」「カワサキプラザスペシャル認定中古車」を設定し、独自の検査基準の他にも第三者機関AISによる査定を行うことで、品質の高さを確保・証明する。認定中古車の販売を通してブランドイメージの向上にもつなげる。

 ホンダモーターサイクルジャパン(HMJ、室岡克博社長、東京都北区)は、独自の点検基準をクリアした中古車をホンダドリーム販売店網で「ホンダドリーム優良認定中古車」「ホンダドリーム認定中古車」として販売している。スズキは、13店舗あるスズキワールド店で「スズキワールド認定中古車」「スズキワールド優良中古車」の2グレードをの取り扱いを2010年4月に開始した。ヤマハ発は、専売店である「YSP(ヤマハスポーツプラザ)」で「YSP認定中古車」を展開している。

 国内の二輪車市場では、市場の7割を占める125cc以下の小型二輪車でユーザー離れが進んでいる。二輪車市場全体では縮小傾向にあるものの、中型以上の二輪車ユーザー数は横ばいで推移している。需要の掘り起こしを狙いに、二輪車のレンタルサービスを展開し、若者層や女性の新規ユーザーやリターンライダーの獲得につなげようと取り組むメーカーもある。ホンダは3月から「ホンダ・ゴー・バイクレンタル」を開始した。若年層を中心に広く関心を集め、6月中旬の時点で利用者は1万人を超えた。現在は、全国260店舗で同サービスを取り扱っている。KMJでは、オークネット・モーターサイクル(福田博介社長、東京都港区)が展開する二輪車販売・レンタルのプラットフォーム「バイクの窓口」に「カワサキコーナー」を設置した。ヤマハ発は19年7月にサブスクリプションサービス「月極ライダー」を開始。サービスの実証実験を進めて8月から第2弾の展開を開始する予定だ。

 二輪車メーカーは、主なターゲットを国外に設定している。国内ではユーザーの高齢化が進み、市場の縮小が避けられない状況だ。メーカー各社では、認定中古車制度を設けてブランド力や提案力の向上に力を入れるほか、サブスクリプションサービスに馴染みが深い若者世代に向けて新サービスを打ち出すなど、新規ユーザーの獲得に向けた取り組みを加速している。それぞれの仕掛けは、果たして〝花開くか〟。今後の動向と成果に注目したい。