内田誠社長兼CEO

 日産自動車は28日、2021年3月期通期連結業績の最終損益が6700億円の赤字(前期は6712億円の赤字)になる見込みだと発表した。新型コロナウイルスの世界的な流行に伴うグローバルの新車需要の減少に伴い、20年度の販売台数は前年比16・3%減の412万5千台となる見通し。事業構造改革計画で掲げる固定費削減目標や新車投入計画は順調に推移しており、引き続き収益性向上に取り組む。

 20年度の販売台数見通しは、グローバルの全体需要が前年比16%減を予想し、日産の販売台数も全需並みの水準を予測。日本や中国での落ち込み幅は少ないものの、北米や欧州は23%減程度のマイナスとなる見通し。

 20年4~6月期連結業績は、売上高が3期連続の減収。営業損益は第1四半期としては初の赤字となった。期中の販売実績は新型コロナの影響により全地域でマイナスとなった。新型コロナ対応の資金調達として、6~7月にかけて追加で1824億円確保するなど手元資金を厚くする。