日本自動車輸入組合(JAIA、ティル・シェア理事長)が発表した6月の外国メーカー車新規登録台数は前年同月比31・9%減の2万1252台となり、5月と比べて大幅に減少幅が縮小した。緊急事態宣言解除後は販売店への客足が戻りつつあり、販売実績も徐々に回復している。特に価格帯別で1千万円以上がプラスに転じた。上期(1~6月)は前年同期比23・2%減の11万4380台で上期としては過去2番目のマイナス幅だった。

 前年同月実績を下回るのは9カ月連続だが、マイナス幅は5月と比べて14・5㌽改善した。登録車全体に占める外国メーカー車のシェアは9・9%で、6月としては過去8番目の水準。JAIAでは「前年同月が高水準だったこともあり、登録車市場全体と比べると見劣りするが、回復に向けた手応えを得ている」との見方を示した。

 価格帯別にみると、高価格帯の需要が堅調に推移しており、1千万円以上が前年同月比12・8%増の2073台と2カ月ぶりのプラスに転じた。また400万円未満は同21・6%減の8576台とマイナスだったものの、5月の減少幅と比べると26・7㌽改善している。400万円以上1千万円未満は同44・5%減の9295台だった。

 ブランド別にみると、メルセデス・ベンツが64カ月連続の首位。6月単月で過去最高だったのはアバルト、ランボルギーニ、ベントレーの3ブランド。

 日本ブランドの逆輸入車は同8・0%減の4102台。日産がタイで生産する「キックス」を日本で発売し、同177・8%増の2111台とトヨタを抜いた。輸入車総台数は同28・9%減の2万5354台。

 2020年上期(1~6月)の外国メーカー車新規登録台数は、前年同期比23・2%減の11万4380台となり、2年連続のマイナス。特に新型コロナウイルスの影響が表面化した4~6月が同37・8%減の4万4938台にとどまった。輸入車総台数は同21・7%減の13万7826台。