ボルボ・カー・グループは、完全自動運転技術を使った配車サービスの分野で米ウェイモと提携すると発表した。ボルボが持つ自動車設計や製造などのノウハウとウェイモの完全自動運転技術「ウェイモ・ドライバー」を組み合わせ、配車やトラック輸送、自家用車などに最適な車をつくる。両社で開発する配車サービス用の車には新たな電気自動車(EV)プラットフォームを取り入れる予定。

 ボルボは、自動運転技術を使った配車サービスの分野に力を入れている。新たな移動手段として完全自動運転のEVコンセプトカー「360c」を公表している。ウェイモとの提携も配車サービス分野の強化の一環で、同社を自動運転レベル4技術を開発する際のパートナーに指定する。

 一方、ボルボは2016年に米ウーバーテクノロジーズと自動運転対応のベース車両を提供する協定を締結した。すべてを自社開発するのではなく、技術領域ごとで強みを持つ企業と提携することで開発の効率化を図る。

 ウェイモは、ボルボに加えて、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)や日産自動車・ルノー・三菱自動車の3社連合などとも無人移動サービスの分野で関係を深めている。さまざまなパートナーシップを生かし、ウェイモ・ドライバーの世界展開を目指すとしている。