三菱ふそうトラック・バスは5日、従業員のニーズに合わせて働ける「モバイル・ワーク」を1日付で導入したと発表した。在宅勤務の使用限度を撤廃するとともに、自宅やオフィス勤務時に限定していたフレックス制度を場所を問わずに利用できるようにする。足元で新型コロナ感染のリスクを最小限に抑えるとともに、コロナによる新しい生活様式に対応する。

 同社では、2013年に生産現場で働く直接員を除く全従業員にコアタイムを設けないフレックス制度を導入。14年には業界で初めて直接員と営業職を除く従業員を対象に所定労働時間の50%を上限とする在宅勤務制度を導入した。

 今回新たに在宅勤務の利用条件を廃止することにより、所属長に認められれば1日も出社する必要がなくなる。また、フレックス制度の利用可能場所に制限がなくなるため、より従業員の生活スタイルに合わせた働き方が実現できる。

 新型コロナの感染拡大による緊急事態宣言下では自動車メーカー各社も在宅勤務の原則化など働き方の見直しを迫られた。政府が新しい生活様式を提唱する中、自動車業界で従来以上に柔軟な働き方を実現しようとする動きが広がりそうだ。