スズキが26日に発表した2020年3月期通期連結業績は、インド市場の回復遅れや為替、新型コロナウイルスの感染拡大の影響などにより、減収減益となった。売上高は3期ぶり、営業利益と当期純利益は2期連続でマイナス。コロナの感染拡大の影響がグローバルの生産・販売面に及び業績への影響が不透明なことから、21年3月期通期業績予想と新中期経営計画の公表を延期した。

 四輪車の世界販売台数は、285万2千台と前年度比14・3%減となり、4期ぶりに前年実績を下回った。主力のインドをはじめ、日本やパキスタンなど多くの地域で前年割れとなった。

 インドは19年からの景気悪化の長期化に加え、コロナ禍の影響もあり、販売は143万6千台と前年より31万8千台減った。日本は上期の検査体制構築による減産などで同7・3%減の67万2千台。