クラレは20日、自動車業界向けにオンライン展示会を開催すると発表した。出展する予定だったものの、新型コロナウイルスの影響で中止が決定した「人とくるまのテクノロジー展2020」をフォローする取り組みとして、金属部品の代替樹脂「新規耐熱性ポリアミド樹脂」などを初出展している。開催期間は5月20日~6月30日まで。入場料は無料。

 オンライン展示会の開催は初めて。素材メーカーである同社が「環境・安全・快適」の観点から、次世代自動車のクルマ作りに貢献するソリューションを提案している。動画や資料、詳細なコンテンツを使って各製品を紹介しているのが特徴だ。

 環境領域では、樹脂部品の小型化や金属部品の樹脂化に使われる新規耐熱性ポリアミド樹脂「NEW PA」を初めて出展した。従来技術と比べ強度と高温での力学特性に優れる製品で、ベアリングリテーナーやシールリング、ギアなどへの適用を提案している。

 安全領域では窓ガラスやサンルーフの軽量化に貢献するPMMA/PC複層板「パラマイティー」、快適領域ではタイヤの操縦安定性の改善に寄与する液状ゴム「クラプレン」や、内装イルミネーションを実現するアクリル系熱可塑性エラストマー「クラリティ」などを紹介している。

 各製品を紹介するコンテンツでは、打ち合わせやサンプル、見積りなどを依頼できる問い合わせフォームも設置。取引先とのコミュニケーション確保につなげていく。