ボルボ・カー・ジャパンは異業種とのコラボイベントを積極的に展開。東京・銀座「伊東屋」で「XC40」の展示などを行った
ポルシェ・ジャパンは2019年12月、レンタカーサービス「ポルシェ・ドライブ」を開始。新規顧客の開拓につなげる

 輸入車市場のブランド別新車販売で、ボルボとポルシェが好調だ。日本自動車輸入組合(JAIA、上野金太郎理事長)の調べによると、2019年度の新車販売台数はボルボが前年度比1・9%増の1万8540台、ポルシェが同14・0%増の7694台だった。両ブランドとも年ごとの浮き沈みはあるものの、この10年間で販売ボリュームを拡大。10年度実績と比べてそれぞれ2・2倍、2・4倍と倍増させた。ブランドの特徴を明確に打ち出したマーケティング戦略やSUVの新型車投入で、輸入車だけでなく国産車のユーザーを取り込むなど新規顧客を大幅に増やした。電気自動車(EV)など電動車の投入対応も積極的で、さらなる拡販に余念がない。

 国内市場では輸入車の好調が続いている。国産車にはない乗り味、生産国の自動車文化を味わえるテイスト、走る楽しさなどが高い評価を得て、輸入車市場は登録車全体の1割を超える市場規模となった。19年度の輸入車販売台数(国内メーカー車除く)は29万2109台で、10年度実績と比べて約1・5倍に拡大した。販売台数規模は中堅ながらもボルボ、ポルシェともに輸入車市場の躍進をけん引してきた。

 成長の原動力となったのがSUV。ポルシェでは14年に国内投入した「マカン」が手ごろな値段で幅広い層の支持を集めている。「発売して数年が経過するにも関わらず、認知度は十分ではない。初めて見た富裕層が購入するケースが多く、拡販の余地は大きい」(ポルシェディーラー関係者)という。

 ポルシェ初のSUV「カイエン」も根強い人気を維持する。スポーツモデルの代名詞でもあるポルシェならではの走行性と室内ユーティリティの高さを両立し、顧客の囲い込みに寄与している商品だ。

 ボルボもSUV「XC60」と「XC40」が、新たな顧客層を開拓した。両モデルは17、18年と2年連続で日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞。話題を集めることでユーザーの注目を集める好循環を生み出した。

 デザイン性の高さやパッケージングの良さなどに加え、ボルボならではの安全性も大きな魅力となっている。従来から定評ある先進安全性能を「インテリセーフ」と称して機能に磨きをかけた。世界的に交通事故防止や運転サポート機能が注目を集める中で、ボルボの先進安全性能の秀逸さが受注好調の要因だ。

 両ブランドともに電動化戦略も加速している。ポルシェは初のEV「タイカン」の今年末の投入を予定し、国内ディーラーも準備を進めている。ボルボは、すでに19年度以降のすべてのニューモデルに電動化技術を搭載する方針を示している。新時代に対応した車種を切り口に、新車販売台数のさらなる上乗せを図る考えだ。