中国汽車工業協会が11日に発表した4月の新車販売台数は、前年同月比4・4%増の207万台だった。プラスに転じたのは2018年6月以来、22カ月ぶりとなる。日系メーカーではトヨタ自動車、日産自動車などが前年実績を上回った。新型コロナウイルスの感染が収束傾向にある中、中国政府による支援策などが販売を押し上げた。

 中国では自動車メーカー各社が工場を再開しており、4月の生産台数も同2・3%増となった。新車販売では商用車が過去最高実績を記録した。乗用車販売は同2・6%減と前年割れとなったものの、落ち込み幅を縮小した。新エネルギー車(NEV)は同26・5%減の7万2千台で、そのうち、電気自動車(EV)は同28・6%減の5万1千台だった。

 トヨタ自動車の販売実績は同0・2%増の14万2900台と前年並みに回復した。移動規制によって購入希望者の来店が困難になる中、オンラインによる商談などで営業活動を継続した。日産自動車は同1・1%増の12万2846台と8カ月ぶりに前年実績を上回った。特に商用車が同6・8%増と伸びを見せた。ホンダは同9・6%減の11万3430台となったが、マイナス幅を3月より縮めて回復傾向を示している。