デトロイト市に納車した感染者搬送車

 ホンダは6日、新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた感染者の輸送車両無償貸し出しやフェイスシールドの生産など医療支援活動を発表した。貸出車両は1日までに全国21の自治体に83台を納車済み。フェイスシールドの生産は11日から開始する。輸送車両は日本に続き米国でも提供を開始した。

 フェイスシールドは同社の樹脂部品金型技術を使い、ものづくりセンター栃木で約3万セット生産する。各自治体への運搬は、ホンダロジスティクスと連携して行う。

 感染者を輸送する車両は、ミニバン「オデッセイ」「ステップワゴン」をベースに運転席と後部座席に仕切りを設置することで感染リスクを削減する。仕立て作業は埼玉製作所(狭山完成車工場)を中心に実施しており、動画サイト「ユーチューブ」で車両製造の様子を5日から公開している。

 米国でも感染者搬送車両の貸し出しを開始した。日本時間の6日、デトロイト市にオデッセイ(北米仕様)ベースの輸送車両10台を納車した。日本の車両と同様に運転席と後部座席の間に仕切りを設置して、飛沫感染を抑制する構造を採用している。