国土交通省は7日、自動車検査証(車検証)の有効期間を7月1日まで再々延長すると発表した。6月30日までに期限が到来するすべての車両が対象で、全国一律で実施する。あわせて、この間に終期を迎える自動車損害賠償責任保険(自賠責)の契約手続きも7月1日まで猶予する。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、政府の緊急事態宣言の期限が延長されたことに伴う追加措置となる。車検証の有効期間を延ばすことにより、受検車両の分散に加え、ユーザーの外出自粛も後押しし、新型コロナの感染リスクを減らす狙いだ。

 国交省は新たな特例措置を、8日付で公示する。これ以降、6月末までに車検の有効期間が到来するすべての車両は、特別な手続きなしで7月1日まで使用することができるようになる。自動的に車検証の期間を延長した車両は、同日までに継続検査を受検して合格すれば、引き続き利用が可能になる。自賠責も同日までに加入手続を行うことで、この間も補償を受けられる。先の措置で、すでに6月1日までの延長措置を受けている車両にも、今回の措置を適用する。

 新型コロナ問題を受けた車検期間の特例措置の決定は、今回で4回目。2月28日に全国で同日から3月末に満了日を迎える車検の有効期間を4月末まで延長。4月7日には政府の緊急事態宣言が発令された7都府県(東京、埼玉、千葉、神奈川、大阪、兵庫、福岡)において6月1日までの延長を決定。その後、緊急事態宣言の全国拡大に合わせ、対象地域を47都道府県に広げていた。