トヨタ自動車は28日、新型コロナウイルス対策支援の強化に向け、医療用フェイスシールドの生産能力を引き上げると発表した。貞宝工場(愛知県豊田市)に加え、新たに元町工場(同)でも生産体制を整え、27日から当初の約20倍にあたる月産4万個レベルで生産を開始した。今後は月産約7万個の水準へと拡大する計画。豊田自動織機やトヨタ自動車東日本などトヨタグループ各社もフェイスシールドの生産を本格化する。

 トヨタ自動車は、13日から貞宝工場でフェイスシールドを週500~600個のペースでつくり始めた。新たに元町工場にも設備を導入し、月産4万個(約2千個/日)レベルへと生産能力を増強した。

 トヨタグループ企業各社もフェイスシールドの生産に乗り出した。トヨタ自動車東日本は20日に、宮城大衡工場(宮城県大衡村)で生産した医療用フェイスシールドを宮城県に3千個提供したほか、豊田自動織機は29日から共和工場(愛知県大府市)で月産1万個の生産を開始する予定。ダイハツ工業や日野自動車、豊田合成も試作を開始し、ダイハツと日野は近隣の医療機関に提供している。