トヨタ自動車は、新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえ、カナダと米国、メキシコにある全14工場(完成車・ユニット工場)の稼働停止期間を5月1日まで延ばし、4日から生産を再開する予定だと発表した。

 稼働停止期間を延ばすのは3回目で、3月23日から1カ月以上、生産を止める異例の事態になる。3月26日の発表では4月17日まで稼働を止め、20日に生産を再開する予定だった。米国の新型コロナウイルス感染者数が40万人を超えるなどし、新車需要への影響が避けられないことから一段の生産調整に踏み切る。ロイター通信によると、直接雇用の社員は一時帰休にしないが、時間給従業員については有給休暇などを組み合わせて対応。また、直接雇用以外の臨時従業員5千人は一時帰休とし、福利厚生のみを手当てするという。北米では昨年、「カローラ」「RAV4」「カムリ」「タンドラ/セコイア」「タコマ」など、合わせて約182万台を現地で生産した。

 トヨタは、国内でも北米をはじめとする海外需要の急激な減少を受け、田原工場(愛知県田原市)やトヨタ自動車九州(福岡県宮若市)など、5工場7ラインで今月15日まで生産調整を行っている。