アルプスアルパインは3日、新型コロナウイルス感染拡大による業績への影響や各地域の対応を発表した。日本、中国の生産拠点は稼働しているものの、顧客工場の稼働停止を受け、欧州工場は停止を含む稼働調整を行っている。業績については、サプライチェーンの寸断をはじめ、各事業における売り上げの減少、工場の稼働率低下など「多大な影響がある」(同社)とした。

 工場含む国内の全拠点では、社員の出勤前の検温など、安全確認を徹底した上で稼働している。首都圏地区では、在宅勤務や時差出勤を行う上、取引先との打ち合わせなどにはウェブ会議を利用する。

 中国の8工場は、2月中旬に稼働を停止したものの、3月初旬には通常水準での稼働を再開した。取引先工場からの供給が滞っている部分については調達先の代替を実施し対応している。

 供給先自動車メーカーが4月中旬まで欧米の工場稼働を停止するため、北米工場の稼働調整や、欧州6工場での相応期間の稼働調整や停止を実施している。

 事業についても新型コロナウイルスの急速な感染拡大の影響が出ている。中国をはじめとする感染拡大抑制対応およびサプライチェーンの寸断、欧米やアジア、国内の同社顧客による工場稼働の停止が、電子部品事業の生産、販売に影響した。車載情報機器事業では、3月以降の純正品の販売が急に減速しているなど、同社は今後も「車載市場はグローバル全般で低調になる」と予想する。