タクシー配車アプリ大手のジャパンタクシー(川鍋一朗社長、東京都千代田区)は26日、KDDIと資本業務提携したと発表した。KDDIが進めるMaaS(サービスとしてのモビリティ)プラットフォームの開発で協力するほか、タクシー利用者に向けた新たなサービスの創出も目指す。出資額は非公表。

 両社はこれまでも自動運転タクシーの事業化に向けた取り組みやタクシー料金の決済サービスなどで協業しており、今回の締結により、協力関係を深めていく。KDDIが開発するMaaSプラットフォームのタクシー領域で、ジャパンタクシーの経営資源などを生かしていく。

 同社のタクシー配車サービスには現在、全国で7万台のタクシーが登録されており、配車アプリは900万回ダウンロードされている。車内に設置する「ジャパンタクシータブレット」では、KDDIの決済サービスにも対応するなど連携してきた。今後は、タクシー利用者に向けた新たなデジタルサービスの開発も進める。

 ジャパンタクシーは、4月1日付でディー・エヌ・エーが提供するタクシー配車アプリ事業「MOV」と統合し、モビリティテクノロジーズへと社名を変更する。こうした中、KDDIとの連携を強化することでタクシー配車サービスでの競争力を高めていく考え。