フォルシアクラリオン本社

 仏フォルシアグループ傘下の事業部フォルシア・クラリオン・エレクトロニクス(FCE)は、自動車向けインフォテインメントの研究開発体制を強化する。FCEの傘下にあるクラリオンなど、3社それぞれが強みを持つ技術・製品を融合して、納入先が求めるコストや用途などに柔軟に対応した製品を開発するプラットフォームを立ち上げる。FCEとしての経営資源をフル活用することで、主要領域の一つである自動車向けインフォテインメント事業での競争力強化を図る。

 FCEはフォルシアが買収したクラリオン、仏パロットフォルシアオートモーティブ、中国・コエージェントエレクトロニクスの3社を統合する形で2019年4月にフォルシアグループ四つ目の事業部として設立した。主に自動車用コックピットや低速先進運転支援システム(ADAS)領域を担当する。

 今後、グループ内の技術力を結集して付加価値の高い製品を開発してインフォテインメント領域の事業拡大を図る。

 クラリオンは品質の要求レベルが高い日系自動車メーカーと長年の取引実績があり、電子技術や画像処理技術に強い。パロットはアンドロイドOSの車載インフォテインメントシステムの先行開発に強みを持ち、主に欧州自動車メーカーに製品を供給している。

 コエージェントは中国の地場系自動車メーカーと太いパイプがあり、低コスト製品の開発が得意。

 こうした3社の特徴を生かして納入先のニーズに対応した製品を、世界中に迅速に供給できる体制を構築する。例えば「ソフトウェア開発はパロット、ローコスト化はコエージェントが担うなど、求められるレベル感に合わせて適材適所で対応していく」(クラリオンの村上洋社長)方針で、製品レンジやコストの幅を広げていく。同時に、重複している分野は統合して業務の効率化につなげる。

 自動運転時代は、乗員の車内での過ごし方が変わるため、自動車メーカーから従来とは異なるインフォテインメント製品やコストが求められると見られている。これらの要望に柔軟に対応できるよう 3社の技術力を結集して迅速に製品やモジュールを開発するプラットフォームを立ち上げる構えだ。

 FCEは3社の技術力を結集して事業を拡大し、22年までに売上高を19年比4割増となる2500億円に引き上げる計画。