欧州自動車工業会(ACEA)が18日に発表した2月の欧州連合(EU)26カ国の新車販売台数(乗用車)は、前年同月比7・4%減の95万7052台で2カ月連続のマイナスとなった。加盟国内での増税や世界経済の減速感、消費者心理の冷え込みなど複数のマイナス要因が重なったことが響いた。欧州では新型コロナウイルスの感染が急拡大しており、3月の販売台数はさらなる落ち込みが予想される。

 加盟国のうち最大市場のドイツが前年同月比10・8%減の23万9943台となったほか、イタリアは8・8%減、スペインは6・0%減、フランスは2・7%減だった。

 メーカー別では、シェアトップのフォルクスワーゲン(VW)グループが同5・3%減の24万115台。このうち、VWは10・9%減の10万6755台、アウディは6・2%減の4万4431台、ポルシェは64・8%増の4063台だった。

 グループPSAは同8・9%減の16万8737台、ルノーグループは14・3%減の10万261台、フィアット・クライスラー・オートモビルズ(FCA)グループは7・0%減の7万2197台だった。

 日系メーカーではトヨタグループが11・5%増の5万3850台で、トヨタ・レクサスブランドともに、前年同月比でプラスとなった。日産自動車は6・6%減の2万4611台、ホンダは29・5%減の4748台だった。1~2月の累計販売台数は前年同期比7・4%減の191万3931台だった。

 欧州では、感染拡大を防ぐため各国が外出・入国規制や一部を除く店舗の営業禁止などを発表している。この措置を受け、3月に自動車メーカーが域内の工場稼働を休止したり、自動車販売店も休業しており、3月の新車販売台数を押し下げる可能性がある。