日産自動車は、インターネットで新車の個人向け定額利用サービスを申し込める「ニッサンクリックモビ」の本格展開に乗り出す。14日から北海道札幌地区で受け付けを開始した。ユーザーは、自宅にいながらパソコンやスマートフォンで新車の注文から納車までの手続きを一括で行える。専門コンシェルジュによる購入サポートや自宅で納車できることも特徴。顧客ニーズが多様化する中、ネットの利便性とワンプライスによるクルマ利用の提案も用意し、リアル店舗との相乗効果につなげたい考え。利用対象地域や取り扱い車種も拡充する予定だ。

 同サービスは日産フィナンシャルサービスの「日産マイリースプラン」に準じたもの。現時点での取り扱い車種は、「デイズ/デイズハイウェイスター」「ノートeパワー」「ジューク」「セレナ/セレナeパワー」の計4車種。日産純正のドライブレコーダーやETCなどを標準装備する。

 同サービスの利用希望者は、専用ホームページから希望するクルマ、ボディーカラーや支払いプランを選択して申し込むだけ。月額支払い料金には、契約年数終了時点の想定残価を除いた車両本体価格、各オプション、自動車関係諸税、自賠責保険料、メンテナンス費用を含む。別途、自動車保険(任意保険)の加入が必要。

 契約期間は3年、5年、7年の3パターンを用意した。契約走行距離は月1千㌔㍍と月1500㌔㍍のどちらかを選べる。例えば、ノートeパワーの場合、「3年契約」「頭金・ボーナス併用払いなし」「契約走行距離1千㌔㍍」で月額支払い料金は5万4890円(消費税込み)となる。点検などアフターサービスは、ユーザーの住居近隣にある日産ディーラーの店舗を紹介する。

 試乗の申し込みもオンライン上で申し込むことができる。ノートとセレナのeパワーの場合は、ネットで24時間予約可能なカーシェアリングサービス「日産eシェアモビ」を活用することで店舗に行かずに〝セルフ試乗〟もできる。

 日産は、昨年春から同サービスを愛知県、岐阜県、静岡県、三重県で試験的に展開している。今後は、全国の日産ディーラー各社と協議を図りながら利用対象地域の拡大を順次図っていく。