三菱電機は12日、自動運転向けセンサー「MEMS(微小電気機械システム)式車載LiDAR」を開発したと発表した。水平・垂直の2軸で走査する電磁駆動式MEMSミラーを搭載し、小型で広い水平視野角を確保した。先行車両や歩行者などの距離や形状を高精度に検知し、高精細な3次元画像を広範囲に取得できる。今後、さらなる小型化や垂直視野角の拡大を進め、2025年以降の実用化を目指す。

 車載向けに水平・垂直の2軸で走査する電磁駆動式MEMSミラーとして開発した。同社独自のミラー構造の採用により面ひずみを抑制し、業界最大級(7㍉㍍×5㍉㍍)の軽量ミラーでの広い振れ角(水平プラスマイナス15度、垂直プラスマイナス3・4度)を実現した。

 また、開発した2軸電磁駆動式MEMSミラーと、複数のレーザー光源の高密度実装と最適配置で、120度の広い水平視野角を実現した。加えて、信号処理回路基板と光学系部品の最適配置で、LiDAR本体を900cc(108㍉㍍×105㍉㍍×96㍉㍍)に小型化した。