米グッドイヤーは、自己再生型コンセプトタイヤ「reCharge(リチャージ)」を発表した=写真。再充填が可能で生成分解できるトレッドコンパウンドを使用することでタイヤ交換のプロセスを簡易化する。液体コンパウンドを含んだカプセル(カートリッジ)を充填することで、トレッドを再生し、走行を重ねるうちに個々のドライバーの運転方法や路面状況にも適応する。修理や交換のプロセスを減らす構造としたことで、一般的に故障が少ないといわれている次世代モビリティに対応するコンセプトとして打ち出す。

 同コンセプトタイヤは、タイヤ自らが環境に適応、変化し、利用者のモビリティニーズに応える。AI(人工知能)が導き出した個々のドライバーの運転特性やパーソナルな情報に合わせて液体コンパウンドをカスタマイズする。そのカスタマイズされたコンパウンドを含有したカートリッジを充填することでトレッドを再生するほか、天候や路面の状態またドライバーの運転方法などにも時間経過とともにタイヤが適応する。

 コンパウンドは生物由来物質を原料とし、クモの糸から発想を得た繊維で強化して耐久性を高め、100%生分解を可能にした。また、軽量なエアレス・フレームがトレッドを支えるトール・アンド・ナロー形状を採用したことで、空気圧のメンテナンスやパンク修理の手間を軽減する。