EV専用となったフィアット500

 フィアット・クライスラー・オートモビルズ(FCA)は4日、「フィアット500」を13年ぶりに全面改良して発表した。新型は電気自動車(EV)専用車とし、ガソリン車やマイルドハイブリッド車は現行モデルを併売する。FCAがEVを投入するのは今回が初めて。最大航続距離は320㌔㍍(WLTPサイクル)で、5分で50㌔㍍走行分の充電が可能な高速充電システムを採用した。2020年7月以降に欧州で発売し、日本への投入時期は未定。価格はオンライン受注を開始したグレード「la Prima」(ラ・プリマ)のコンバーチブルモデルで3万7900 ユーロ (約450万円)とした。

 新型は、フィアット500として4代目にあたる。現行モデル同様、人気の高い2代目のデザインを踏襲した。EV専用車となった新型では、プラットフォームを一新。ボディサイズは現行モデルに比べて全長と全幅で60㍉㍍拡大した。

 パワートレインは、42㌔㍗時のリチウムイオン電池を搭載し、出力87㌔㍗のモーターを組み合わせた。85㌔㍗の高速充電システムを搭載し、高速充電器を用いて35分で80%の充電を可能とした。

 アダプティブクルーズコントロールやレーンキープアシストなど先進運転支援システムを充実させたほか、インフォテインメントシステムではFCAのテレマティクスシステム「U Connect」(ユー・コネクト)の第5世代を初めて採用。10・25㌅の高解像度タッチディスプレーを用いて、さまざまな機能や車両状態の管理を直感的な操作で可能とした。