日産自動車は2月13日、新型コロナウイルスの感染が拡大している問題で、中国と日本の完成車生産工場への影響を発表した。

それによると中国の広州市にある花都工場と大連工場、鄭州日産は2月17日以降に再開する予定。襄陽工場と鄭州工場の生産再開は2月20日以降となる。中国の生産拠点は、調達している部品のサプライチェーン(部品供給網)を確認してからの生産再開となる。ただ、地方政府が生産再開を認可する作業が遅れており、部品を安定的に調達できるかの確認に時間がかかっている模様で、再開時期はさらに遅れる可能性が高い。

さらに、日本の生産拠点も中国製部品の調達に支障が出ていることから影響が及んでいる。日産自動車九州は2月14日、17日に加えて24日も生産を一時停止することを決めた。日産の完成車を受託生産している日産車体は、九州工場が2月15日、湘南工場が2月15日と22日それぞれ予定していた休日出勤を中止して生産調整する。

日産では日本生産分につては、これ以上生産停止が長引かなければ2月の減産分は3月中に挽回できる見通し。

一方で、中国国内の工場が正常化するには時間がかかる見通し。中国は日産の主力市場の一つで、中国工場の生産停止が長期化すると、悪化している業績がさらに落ち込むことになる。