スズキは、1月23日にオランダ当局から「ビターラ」「S-クロス」のディーゼル車に違法なソフトウエアを搭載しているとの指摘を受けて、2月中旬までに回答を求められていると発表した。

スズキはインフラストラクチャー・環境大臣がオランダ議会に対して提出したレターを確認したとしている。問題を指摘されたビターラとS-クロスは、フィアット・クライスラー・オートモビルズ(FCA)が製造したディーゼルエンジンを搭載していた。


当局は、排出ガス試験をパスするため、試験の時だけ機能するように制御するソフトを搭載していた疑いがある指摘していた。これを受けてスズキは2016年11月にRDW(オランダの自動車関連の規制当局)に届け出をした上で、自主キャンペーンによってFCAが作成したソフトをアップデートしたとしている。

2017年7月に公表されたRDWの調査報告書では、アップデート後のソフトについて指摘されていた制御については問題がないことを確認したとし、アップデート前のソフトについては試験を継続するとされていた。

スズキは2019年11月に、RDWから両モデルに関して、2年を超える期間に実施された多くの排ガス試験の結果が記載された107頁に及ぶ試験結果報告書を受領したが、報告書には、アップデート後のソフトについて問題があると記載されており、スズキに対して2月中旬までの見解を求めている。違法ソフト搭載が指摘されている両モデルはすでに生産を停止している。

スズキでは「誠心誠意RDWの調査に全面的に協力する」としている。