アイサイト・バージョン3に採用されている日立オートモティブシステムズ製のステレオカメラ
新型レヴォーグ・コンセプト

スバルは、2020年後半に市場投入する予定の新型「レヴォーグ」に新開発ステレオカメラやレーダー、デジタルマップを搭載し、カーブ予測自動減速や渋滞時ハンズオフ自動運転などを実用化する。第4世代(バージョン4)となる先進運転支援システム「アイサイト」から重大事故やリスクを回避する機能を盛り込む。今後、ステレオカメラとAI(人口知能)を融合したシステムを開発し、2025年以降、市場投入する計画だ。

スバルのステレオカメラをセンサーに使うアイサイトはこれまで、直線道路での衝突被害軽減が中心だった。新型レヴォーグに設定する第4世代目アイサイトは交差点・市街地の事故対応や、ドライバーの状態・操作ミス対応を強化して、重大事故やリスクを回避する機能を加え、自動運転領域へと進化させる。

視野を拡大した新しいステレオカメラに進化させるとともに、前後にレーダーを搭載し、各種センサーを協調することで、自車周辺の認識能力を強化する。アイサイトのステレオカメラはこれまで日立オートモティブシステムズ製だったが、第4世代はオートリブ製に変更する。また、デジタル地図を搭載して走行位置を高精度に検知する。これによって進行方向のカーブを予測して、危険な場合の自動減速や、高速道路での渋滞時、ハンズオフ(手放し)自動運転、車線変更支援などを実用化する。ドライバーモニタリングシステムを使ってドライバーの意識喪失を検知すると、自動停止する機能を実現する。自動運転レベル2(ハンドル・ブレーキ・アクセルのうち、複数の操作をシステムが担う)とする。

第4世代以降のアイサイトでは、ステレオカメラの認識とAIの判断を融合する。これによって安全を確保するための認識・判断能力を向上し、車線が消えている道路で、周辺車両の動向を予測するなど、さまざまな道路で安全性を確保する。