【ラスベガス=村田浩子】ソニーは8日、CES2020で自動運転機能を持つ電気自動車(EV)の試作車を一般公開した。自社開発のカメラなどセンサー類を33個搭載する。「現在はADAS(先進運転支援システム)に留まるが、将来的にはレベル4以上も見据える」(ソニー)。ソニーが完成車を設計から手がけるのは初めて。「完成車を売るのではなく、ソフトウエアを含めた技術をパッケージ化して提案したい」(同社)考えだ。

 「ヴィジョン―S プロトタイプ」の名称で公開した。「セーフティーコクーン」をキーワードに「乗員をまゆ(コクーン)のように包み込み、360度すべての安全を担保する」(同)車を目指した。臨場感を重視したサウンドシステム「360リアリティオーディオ」を搭載した。車載用サウンドシステムとしての外販は未定だが「CESでの反響を見て前向きに検討する」(同)。ミリ波レーダーやLiDARといったセンサー類とモーターは外部から調達した。