補修部品は、欧州標準(EN)規格のバッテリーの交換需要がより一層高まりそうだ。バッテリー全体の比率でみると、EN規格バッテリーが占める割合は未だ高いとはいえないものの、販売数は確実に増加している。販売実績が対前年比で200%を超えるバッテリーメーカーも出てくるなど、EN規格バッテリーの需要が徐々に伸び始めてきた。背景には、ここ数年の輸入車販売が好調に推移していることと、トヨタが新型車でEN規格をベースにしたバッテリーの採用を増やしているなど、国内メーカー車のなかでENバッテリーを搭載するクルマが増加していることがある。

 EN規格製品の交換需要は、今後さらなる増加が見込まれる。バッテリーメーカーにおいては、増産体制やEN規格バッテリーのラインアップ拡充などに注力する動きが活発化する見通し。

 近年はアイドリングストップ車の増加やドライブレコーダーなど電装品の取り付けが増加していることから、バッテリーへの負荷が増加しており、容量が大きく高性能なバッテリーが求められている。補修部品業界では市場のニーズを捉え、時代に合った商品を提案する力が今後さらに求められることになりそうだ。