ポルシェジャパン(ミヒャエル・キルシュ社長、東京都港区)は5日、日本で独自のレンタカー事業に新規参入すると発表した。独ポルシェの公式サービスとなり、アジアでは初めてのサービス展開になる。「ポルシェ・ドライブ」の名称で6日にサービスを開始=写真。当初は主力モデルの「911」など6台態勢でスタートする。来秋に投入予定の電気自動車「タイカン」の導入も検討する。同社はレンタカー事業に乗り出すことで、ポルシェ車に触れるユーザーの間口を広げ、若手富裕層などの新規開拓につなげる狙い。

 貸し渡しを行う営業拠点は、虎ノ門ヒルズ(東京都港区)内に設けた。東京都心のプレミアム層だけでなく、日本を訪れる観光客などインバウンド需要にも対応していく計画。予約は専用のウェブサイトで受け付ける。今後、同ヒルズを含め都心で複合ビルを展開する森ビルと協業し、入居者へのプロモーション活動を展開し、認知度や利用者の拡大に力を入れる。

 ポルシェ・ドライブはすでに、ドイツとフランス、スイス、北米で展開している。ポルシェジャパンのアンドレ・ブランド担当部長は「日本市場とポルシェブランドの相性を検証し、現時点で考える理想のサービス」と説明。その上で、「今後もいくつかのサービスを導入していきたい」と、レンタカーを皮切りにさまざまなモビリティサービスの導入を検討する方針を示した。

 レンタカーに導入したモデルはスポーツカーの「911カレラGTS」や、SUVの「マカンS」「カイエン」も含めて幅広いラインアップを揃えた。充実した商品構成で、さまざまなユーザーニーズに対応するサービス提供を実現する。

 料金は最短4時間から最長2泊3日のパッケージを用意。4時間利用の場合、最も安い「ケイマンS」が3万7千円(消費税込み)。