トヨタ自動車は25日、高級ワゴン「グランエース」=写真=をトヨタ全系列およびトヨタモビリティ東京で来月16日に発売すると発表した。役員や顧客の送迎用など、主に法人向けに年販600台を計画する。

 新型車はセミボンネット形状のFR(後輪駆動)車で、多人数(3列シート6人乗り/4列シート8人乗り)でも静粛で快適な車内空間を目指した。全長5300㍉×全幅1970㍉の大柄な車体だが、最小回転半径(17㌅タイヤ装着車)を5・6㍍に抑え、市街地で取り回しやすいようにした。パワートレーンは尿素SCR(選択還元式触媒)システムを採用した2・8㍑クリーンディーゼルエンジンと6速自動変速機(AT)を組み合わせる。WLTCモード燃費は10㌔㍍/リットル。

 3列シートの「プレミアム」は2~3列目にエグゼクティブパワーシートを採用したほか、パワーオットマンや快適温熱シート、格納式テーブルなどを備えた。4列シートの「G」は2列目のみエグゼクティブパワーシートを採用し、3列目にはレバー操作でシート調整可能なリラックスキャプテンシートを、4列目にはワンタッチで座面が跳ね上がる6:4分割チップアップシートを採用し、乗車人数や荷物量に応じて車内空間を設定できるようにした。このほか、スマートキーを持ったまま車両に近づくとスライドドアが自動で開く機構やディスプレイオーディオ、DCM(車載通信機)を装備した。

 生産はトヨタ車体のいなべ工場(三重県いなべ市)で行う。価格(消費税込み)は6人乗りのプレミアムが650万円、8人乗りのGが620万円。