三菱自動車は、日本郵便向けに軽商用電気自動車(EV)「ミニキャブ・ミーブ バン」の納車を開始した。オリジナルデザインを施し、集配業務用にカスタマイズした専用車を来年度までに1200台納入する。同モデルの累計販売台数は7千台で1千台規模の大口受注は今回が初めて。日本郵便は、二酸化炭素(CO2)排出量削減のためにEVを活用する。

 日本郵便は2013年度から同モデルを使用した配達業務を試験的に実施。航続距離などを検証した結果、保有する軽四輪の約1割に当たる車両をEVに切り替えることを決めた。

 新たに導入したモデルには日本郵便のイメージキャラクター「ぽすくま」とEVを連想させるコンセントを組み合わせたデザインを採用。すでに導入している49台を含めて東京都内に855台を配備するほか、都市部を中心に北海道を除く全域の郵便局に導入する。導入する拠点には1台あたり1基の普通充電器を設置し、毎日夜間に充電する。

 三菱自動車の若林陽介執行役員は納入車両の発表会で「この規模の受注は当社にとっても異例。しっかりとアフターフォローしていきたい」と述べた。